「ハレの復権」節電・節エネルギーは人命を救う。

2022年4月12日火曜日

social 意見には個人差があります 街づくり

 じりじり改修の見積もりを待っています。

 そんななか、20数年来の円安とか、世界的な穀物不足とかあまりいいニュースは聞こえてきません。どちらも、飲食店経営には致命的なリスク要因で、仮にうちがきちんと改修を完了したとしても、テナントに入ってくださる事業者様を確保できるか、不透明な状況ではあります。でも、そんな時世だからこそ、改修を急いでいる側面もあるのです。

 

 私はこの10年の日本政府の幼稚な経済運営に不信感しかありませんでした。一言で言えば糞アベノミクスですね。あの円安誘導政策と、国富を溶かした自国株買い、通貨買いは素人目にもバカの政策だとしか思われませんでした。輸出大企業のためだけの円安政策なんて売国の極みですよ。日本は既に輸出大国ですらないのに。

 同じような話で、AKB48が日本のエンタメをダメにしたという論考がありました。 

なぜJ-POPは韓国に完敗した? 「10年代の音楽業界」が依存したAKB商法という“ドーピング”(文春)

これはコロナを踏まえた論考ですが、

いまだに売上の7割ほどをCD・DVD販売(フィジカル)に依存している。音楽売上の半分以上をフィジカルが占めるのは、4年前からもはや日本だけだ。 …いつかは終わりを迎えるにもかかわらずCD販売に依存してきた日本の音楽業界にとって、握手券をつけてCDを延命させた“AKB商法”は結局のところドーピングでしかなかった。

と、切り捨てています。同じようなドーピングが日本経済全体に対して行われていたのがアベスガ時代だったと断言します。

 円安で一時的に輸出企業に余裕を持たせ、一時の繁栄を謳歌させた。その結果何が起こったか。企業では国際競争力の低下とコンプライアンスの劣化、国の大借金による1%の利上げもできようもない無防備な日本銀行。利上げすれば自分の首が締まるから利上げできない。だから、なおさら売り浴びせられる。わかりきったこと!馬鹿なんじゃないのかな。

 

 MMT理論と言われる 国債発行で国庫を賄いつつ需要を増やして税収をあげる方策があります。でも、そこにだって財政規律は必要なのです。アベノミクスは事実上のMMTでした。ただし、国富や国債で得た紙幣を刷って身内に配るような、糞みたいな政策でした。今その報いを日本全体で受けているわけですね。

 制裁受けてるロシアルーブルより円が弱含みってどんな国よ!ヾ(*`Д´)ノ/

 

円安が国益であるはずがない…日本をますます貧しくさせる「円安スパイラル」の恐怖 (野口悠紀雄)

  

 さて、こうなった日本がこれからどうなっていくか、どう進むべきか、真面目に考えてみます。 

 当然のことながら、エネルギーと輸入穀物が高騰する以上、物価高は免れません。物価は上がるが賃金は上がらない悪いインフレです。私が一刻も早く改修を終えてしまいたい理由もそこにあります。これから先、円の購買力が激減すると。だから、極力円が価値あるうちに大きく使いたい。

 一方で、こういう考え方もできる。節電や自家発電、太陽光発電や地産地消や人力の価値が相対的に高くなっていると。

最近、こんなことがありました。

  ・政府が初の「電力逼迫警報」、節電協力求める…気温低下予想で1都8県対象 (読売)

 停電しませんでしたが、一方で私、思いました。無駄な電気全部消そうよ!って。

  東電管轄以東の人以外、ピンと来ないかもしれないけれど、311のあと、地域によっては「計画停電」なるものがありました。私は、その地域から漏れたので、慌てて冷蔵庫のアイスをドカ食いすることにはならなかったのだけど、それでも一定地域の人は、覚悟を決めて何時間か電気が止まる生活を送ったはずです。

 あのころは、巷のコンビニやスーパーも「減灯協力中」として、店内の照明を半分くらい落としてました。#ヤシマ作戦 ってやつね!全国的に経験した人が少ないとしても、それって、何か不便がありましたか?

  私は今の日本は明るすぎるし、うるさすぎるし、細かすぎると思っています。こんな条例もある。

美星町光害防止条例

 

  私のライフスタイルだけを基本にしてはいけないけれど、個人的には多分10年以上、夜11時以降にコンビニを利用した経験はありません。コンビニには災害拠点や虐待児童保護や公衆トイレの拠点として社会インフラ化されてるという意見もあるでしょうが、本末転倒な感じがします。虐待児童の逃げ場にコンビニがあるからいいじゃないかって、むしろ虐待児童を減らすことに社会資源を注力しろよと思う。公衆トイレだって、民間に肩代わりさせるものじゃない

 

 経済評論家の森永卓郎氏が言ってましたが、ロシア・ウクライナ戦争で、ロシアから天然ガスの供給が止まった場合、1割程度の供給不足が想定されるそうです。でも、それは私たちが過去に経験し、逓減できた量に過ぎない。だったら頑張って節電することがウクライナの人の命を救うことにつながるのではないかと。

  震災後、うちの電気料金は下がっています。東電の収益に寄与したくないというコケの一念で電気の契約アンペアを下げ、電気ポットを捨て、エアコンをほぼ使わない生活に切り替えました。やってみれば、なんてことはなかった。ましてや今回の「不便」には人命がかかってます。

   本当にその灯り必要ですかと問いたい。私たちが節電を常態化すれば、ロシアへの制裁を堂々と続けることができるんじゃないかと。

 

 ガソリンだってトリガー条項云々言う前に、高ければ、本当に必要な人以外は極力使わなければいい。物流や作業車、介護・育児(いま大半のお母さんは電動自転車では?)以外で特に単身で自動車利用をしている人は、自動車以外の移動手段の可能性を検討したほうがいい。

 だって、都内では物流や配達ですら駐禁規制の影響で今や大半が電動自転車になってる時代ですよ。ほんとにその営業車必要ですか、と問いたい。

 さらに言えば、なんで、こういう時勢で、24時間営業とか、全灯点灯営業とか認めちゃうのかなと私は思います。コロナで事実上、商売の成否は夜9時までで決まる世界になりました。酒呑みですら5時に飲み始めて8時に飲み終わる世界です。夜9時までに維持費用を叩き出せない店は必然的につぶれていくと、大方の人は自分のライフスタイルに照らして知っているんじゃないですか?

 

 あくまで私見ですが、これからの商売の主流になるキーワードは「節約」と「地産地消」だと思います。エネルギーも食材も極力近場で調達する。となれば地元の食材を一番いい形で提供できる商売が地道に生き残っていく。どこかのチェーン店が全国一斉に蟹やカツオを格安供給せずとも、蟹が食べたければ福井へ、カツオが食べたければ高知へ足を伸ばせばいいのです。「ハレの復権」それが健全ではないかと考えます。 


   エネルギーの逼迫は、逆から見れば、節電の価値を高め、無駄をなくし、生活の見直しを我々に迫っているといえます。 

 そこから逆算して必要な商売を模索する、それが商売の基本なんじゃないでしょうか。