大都市圏からの逃亡を。彦根市はリモートワーク全国第1位

2021年10月7日木曜日

SDGs social 街づくり

  ノーベル賞の真鍋さんの研究は地球温暖化の予測モデルだそうですが、今年の夏も暑かった。

 オリンピックで海外客が押し寄せなくてよかったと心底思っています。私が恐れていたのは、既に人間の住む町ではない酷暑の東京に何十万の海外客が訪れ、増床されまくったホテルが全面稼働されて、何万ものエアコンが焚かれること。エアコンは普通「焚く」って言いませんが、私はそう思ってます。あれは焚火と同じです。既に連日35度の炎天下何十万の焚火が焚かれる。死ぬわ!(゚Д゚;)

 

 私は盛夏でもほぼエアコンをつけずに生活しています。(良い老人は真似しないように。うっかりすると死にます。)

 なんで、そんな偏屈なことをしてるかと言われれば、エアコンとは室外機で外気を暖房して、室内を冷却するシステムなわけで、そのこと自体にものすごい矛盾を感じるからです。そりゃ、地球が温暖化して当たり前!馬鹿なんじゃないの、人類!( ゚Д゚)って…。

  でも、オリパラが去っても マンションはくるわけですよ。今年は去年より、来年は今年より、多くの焚火が焚かれる。ぞっとします。この1点に絞っても既に大都市圏に人口を集中させる政策の限界を、まともな頭なら考えつくと思うのですが、資本主義に毒されたカネカネカネの本邦の政府はリップサービスで言うほどの地球温暖化の危機感を感じる能力が欠落しているようです。

 だって、オリパラの次は、ほら万博だ、札幌五輪だ、ほらリニアだって、狂気だと思いませんか?

 

 こんな状況にコロナが来て、皆が目指すべき場所が東京(或いは大阪や名古屋や福岡)でなくてはならない理由がとうとう失われたと私は見ています。若者が大都市にくる理由を考えてみましょう。

・大学や企業が集中してる。就職や進学に有利。

・文化やスポーツ、音楽イベントに事欠かない。

・飲み屋、風俗、クラブ、ディスコ、映画館、劇場、盛り場、オフ会、コミケ、サロン…

・しがらみがない。「大学デビュー」できる。リセットしやすい。田舎の人間関係がいや!

 ところがこの利点のうちのいくつかがコロナ禍で失われたと考えています。

 大規模イベントもスポーツイベントも片っ端から中止・縮小、ライブや舞台やセミナーはオンライン化、飲み屋もクラブも閉店、リモートワークが推奨され、授業もリモート化。アドレスホッパーや、リゾートワーカー?なる働き方まで出てきた。おまけに就職セミナーや面接、更には働き方までリモート化するなら、 これは地方在住者や地方大の学生にとっては良きことではないでしょうか。

  それに、第5波の収束が見えてきましたが、コロナ禍に類するパンデミックは今後も短期に何度も繰り返されると私は見ています。

 本邦は、のど元過ぎれば元に戻れると考えている能天気な政治家が多そうですが、多分元には戻らない。社会は、アフターコロナ、ウィズコロナの働き方、学び方、楽しみ方を模索しなければならない。(偉そうに書いていますが、マルクス・ガブリエルの受け売りです。エボラもSARSもMARSもこの10年ちょいで起こりました。)

 そうなると、真っ先にしなければならないのは大都市圏への人口集中の是正と地方への分散です。レジ袋の有料化の気休めで満足してる場合じゃない。

  画像は9月4日(土)の日経新聞土曜版です。これを見たうちの「野々ハナヲ 父」が狂喜して朝からラインを送ってきました。彦根市凄いぞ!って。

テレワーク地方に磁力・滋賀彦根が首位(日経) 

*画像は著作権に配慮して一部隠しましたが、ログインすればネットで全文見られます。

  草津や長浜と比べ、彦根市、特に南彦根に良いところがあるとすれば、いまだ南彦根駅周辺があまり宅地開発されていないことだと思います。

 前稿で「マンション買うなんて大馬鹿!」 とぶちましたが、買うなら都市部のマンションではなく(もちろん郊外のマンションでもなく)、やや郊外・駅近の一軒家にすべきというのが持論です。(若年単身者は別にして)

 庭や畑がいくらかでも取れる戸建てで、しかもあまりど田舎ではなく、必要とあらば電車で動けて、住み替えや売却も比較的容易で、20年後を見越して負動産にもなりにくい。

 

 以前なら勤め先から1時間半なんて、居住条件から除外されていたと思います。しかし、ここに来てのコロナで、彦根市・米原市などは、京阪・名古屋から1時間強でも交通の便さえよければ、特にファミリー層が住居を構える選択肢に入ってきたのではないかと私は考えています。だって、これからの趨勢は長距離通勤しない、在宅リモートで過半の仕事ができる社会への移行が望まれているからです。

 こんなデータも入れときましょうか。

滋賀県の市町村地価ランキング(土地代データ)

 これによると、彦根市の平均地価はなんと草津の半分以下!条件が揃わないので単純比較はできませんが、ググってみたら100㎡強の戸建ての相場が草津で5000万円、南彦根で2500万円でした。

 もちろん、他に市民サービス(彦根市政につけたい文句はありますけどね)の充実や防災、 レジャー、医療など検討課題はいくつかあるとは思いますが、南彦根はそのいくつかの条件をしっかり満たしていると思います。

  これからの南彦根の発展次第では、琵琶湖線の新快速も止まるようになるでしょう。何より、毎日会社に行かなくていい社会が来るなら、 たまの電車はゆっくり行くのもお楽しみです。

 墓石のようなタワーマンションから満員電車で会社に行くのが新しかった時代は終わろうとしています。SDGsの見地からも、これからは本当に「地方の時代」にしていくべきだと思います。

 ただ、この国の残念なところは「敵は官邸と国会議事堂にあり」なんですよね。

 さて、これからの10年でどうなりますやら。

滋賀県彦根市に5年住んで感じた住みごこち(住めば都) 

参考文献)