ノーベル賞が嫌いです。特に受賞騒ぎが大っ嫌い。 受賞者の方々が嫌いな訳じゃないんですよ。
一昨日受賞が発表されたアメリカ人の真鍋淑郎氏もはっきりこう言ってます。
「日本人は調和を重んじる。イエスがイエスを意味せず、周りが何を考えるかを気にする。米国人は好きなことをやる。私は私のしたいことをしたい。調和に生きる人間ではない」
そして真鍋氏が米国籍であるにも関わらず、日本の手柄のように持ち上げ賞賛するメディアや政治の気持ち悪いことと言ったら!
不気味な賞賛の一方で基礎研究の予算をどんどん減らして、山中伸弥さんに研究費のためのアルバイト(?)までさせ、いざコロナの国難でついに声を上げた山中さんや本庶佑さん、或いは学術会議の面々には塩対応。
ノーベル賞の成果を国を挙げて誇りたいなら、基礎研究に予算出せ!大学の研究予算も子どもへの教育予算もOECD最低レベルのくせしやがって、ふざけんな、くそ新自由主義・守銭奴政府!ヾ(*`Д´)ノ
と思います。(意見には個人差があります)
さて、話は変わりますが、今、私が住んでいる東京某所はマンション建設ラッシュになっています。頭痛がするくらい、歩けばマンション建設現場にぶち当たる。今まで何となく遊ばせていた倉庫や製材所、タクシー会社の駐車場、廃ビル、廃マンションなどが相次いで更地化され、連日どこもかしこも大騒音。ざっと数えただけでも区内にファミリータイプが1000戸近く建設される気配で、自治体の保育園や学校などの施設整備が間に合わないんじゃね?と思っています。
ひどいなあと思いますが、これもコロナ禍と関係がある気がします。
コロナで行き詰った地域企業不動産の現金化、マンションの2020年問題と、金融緩和で行き所のない資金が不動産市場へと流れ込んでいること、などなど。マンション価格が上がってるそうですけど、でもねえ、日本って人口減少ベースなんです!知ってました?w
私はかねてから思ってます。新築マンションを買う奴はバカ。分譲タワーマンション買う奴なんかバカ中のバカだと。理由はいくつかあります。
箇条書きにすると(牧野知弘『2020年マンション大崩壊』より)
①新築マンションは入居1日で中古マンション(暴落)
②実はタワーマンションは修繕方法が確立されてない。修繕が済んだタワーマンションは世界に一棟もない。修繕にいくらかかるかもわかってない。解体費自己負担だと入居者の逃亡離散で廃墟化する
③今建て替え中のマンションは容積率を上げて、増室して旧住人の負担を低くしているが、需要を超えた容積率がパンパンのこれからのマンションは増室不可能。
④となると、建て替えの合意が難しい。投資目的でLEITなど主体不明の外国資金が流入しており、権利関係がめちゃくちゃ。そのため管理組合も野放図で、時間がたてばたつほど修繕積立金の集金も困難。まして少子化で独居老人が増えれば彼らは自分さえ住みつぶせばいいと考えるため出資しないから建て替え合意なんて絶対不可能。
⓹マンションは空き家状況、住人状況が可視化されにくく、住人に当事者感がない。特に分譲では管理の崩壊、またはスラム化するまで住人さえ気づかない。
「日本人は伝統や古いものを大事にします」
とか大嘘ですよ!信じてる人がいるなら、このアホタレ!って罵りたいわ。
「ローカルネタ」ですけど、 原宿駅が潰されると聞いたときのあの絶望感!オリパラの4週間の熱狂(もなかったけど)のために青山同潤会アパートが潰される。バカなの、この国はと悲憤慷慨しました。さっすがに小田急デパート建て替えはしょうがないかぁとは思ったけれど、この人口減少社会で辛うじて価値を生み出す可能性のある建築物を、目先の金儲けで墓石みたいにするのは、ほんとうにやめてほしい。
新政権もいまだ「住宅減税」とかやってるけど、ほんとにセンスがなさすぎる。日本が戦後やってきたのはプレハブみたいなちゃちな住宅をあちこちにボコボコ作らせて、それを数十年とたたずに解体して、またぼこぼこ立てる1世代1棟の不毛な環境破壊でしかない。 地震が多いからとかいうかもしれないけれど、ちょっと看過できないひどさ。
人口減少は前に述べたとおりだけれど、単純計算で年間約10万戸の住宅が不要になる勢い(2013年)なのに、新たに毎年100万戸近くの新築住宅が着工していて、この状態では空家が増加する一方なのは誰が見ても明らかなのです。
マンション業者(そして国)のバカなところは、売値に解体費用を含んでないこと。 売ったら売りっぱなしで、家電リサイクル法が廃棄原価を売価に予め入れればいいのに家電業界の反対で事後負担となり、しばしば市井で洗濯機や冷蔵庫が不法投棄されているように、目先の金儲けのみを目的にした現与党の不動産政策では、マンションの不法投棄(というか権利放置逃亡)も遠からず起こるでしょう。(隣国の荒れ地、恒大集団をごらんなさいな。 )
こうした中、立憲民主党の選挙公約(4)が目を引きました。
・空き家を借り上げる「みなし公営住宅」の
整備
住宅業界、不動産業界が総出でつぶしに来そうですが、そうでもしないと、このあふれにあふれた空き家どうすんのさ。(-。-)y-゜゜゜
仮に立民が与党になっても、現実問題として「家賃保証」的な借り上げはできないでしょうから、最終的にそのマンションや空き家の維持・撤去費用捻出に足りるぎりぎりの費用での借り上げになるでしょうが、今の自公政権下の国土の廃墟化を推し進め、貧乏人からケツ毛をむしり取るような政策よりよほどましで、現実的だと思います。
さて、この記事は、本来「家を買うなら彦根にどうぞ」につなげるつもりだったのだけれど、そこまでたどり着かないので、アフロ記者 稲垣えみ子さん『魂の退社』から、以下の引用をして稿を終えます。
彦根の話はまた今度。
(魂の退社 99頁)
50歳で会社辞めて、どうやって食っていくんだ
これからの日本の社会問題は「人口減少」と「空き家の増加」。経済成長を目指す立場から見ればともに足かせでしかありませんが、無職を志す身としてはこれほど強い味方はありません。…
仕事の中身をあれこれえり好みしなければ、いざとなればアルバイト先に困ることはないのではないか。恥をかき、一から学ぶことをいとわない気持ちさえあれば、働くスキルは少しずつ身に着けることができるはずです。肝心なのは能力よりも妙なプライドを捨てられる力なのではないか。私にそんな力があるかわからないけれど、力がないのなら力をつけるよう頑張ることはできるんじゃないか。
そして住む場所にさえこだわらなければ、高い家賃を払えなくなっても空き家を補修して住むことは、やりようによっていくらでも可能なのではないか。…見知らぬ土地で頑張って縁を作り、友達を作り、少しずつ信頼を得て、家を借りる…という一連の過程は実に壮大な大冒険です。それ自体を生きる目標にしたっていいくらいです。お金さえあれば何とでもなるという世界よりも、実はずっと楽しそうじゃありませんか。
■参考文献:
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